技術経営ろぐ

大学院で学んだことを書いていきます

大学院受験期その2

大学院に入学して二ヶ月が経ち、前期の授業も終わりがみえてきた。いくつかの授業はクオーター制なので既に単位を取得した。本当は学んだことを適宜ブログに書こうと思っていたが、仕事をしながら毎週のレポート課題をこなすのは正直きつい。そんなわけで更新が遅れてしまった。

出願資格

前回の記事 で書いたとおり、進学先は東京理科大学専門職大学院に決めたのだけれども、高卒の私はいきなり願書を提出することはできない。正式な入試を受ける前に、大学院を受験する資格があるかどうかを審査してもらう必要がある。

参考までに、東京理科大専門職大学院の出願資格は以下のとおり。

次の1〜6のいずれかに該当する者

  1. 学士の学位を有する者、又は平成27年3月取得見込みの者
  2. 外国において、学校教育における16年の課程を修了した者、及び平成27年3月までに修了見込みの者
  3. 専修学校の専門課程(修学年限が4年以上であること、その他文部科学大臣が定める基準を満たすものに限る。)で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以降に修了した者
  4. 文部科学大臣の指定した者
  5. 修士の学位を有する者、又は平成27年3月取得見込みの者
  6. 大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者

他の専門職大学院も概ね同じような出願条件なのだが、大学によっては微妙に違うのかもしれない。私の場合は高卒なので条件6に該当することを認定してもらうための審査が必要で、これは大学独自に審査基準を設けて実施される。

出願資格審査

出願資格審査は、出願資格の条件6によって出願しようとする人が出願に先立って「自分は大学院に進学するために十分な学力があるよ」ということを認めてもらうための試験である。審査の方法は学校によって様々(らしい)。東京理科大の場合は以下の書類を提出する。なお、審査料は無料だった。

  1. 出願資格審査申請書
  2. 小論文
  3. 高等学校、高等専門学校、又は短期大学の卒業証明書(3ヶ月以内に発行のもの)
  4. (3)に係る成績証明書(3ヶ月以内に発行のもの)
  5. 履歴書
  6. 志望理由書(1)、(2)及び(3)

小論文

小論文は指定された書籍を読んで3000字くらいのエッセイを書く。私のときの指定書籍は「技術を武器にする経営」であったが、これは毎年変わるのかもしれない。

実際に提出した小論文はこちら。 ayumin.hatenablog.jp

卒業証明書と成績証明書

以外とやっかいなのは3、4の卒業証明書と成績証明書だ。これらの書類は卒業した高校に発行してもらうのだが、地元が遠い人なんかは郵送で依頼しないといけない。さらにやっかいなのは、卒業した年度によっては高校側で卒業証明書や成績証明書を発行できない場合もあるらしい。

私の場合は大丈夫だったが、受験するのがあと2年くらい後だったらやばかった。学校によって微妙な違いはあるとおもうけど、学校教育法施行規則第28条第2項の保存年限の規定により、卒業証明書は卒業後20年、成績証明書は卒業後5年で廃棄されてしまうため発行することができない場合があるのだという。ちなみに証明書を発行できない場合、「こういう事情で発行できません」という書面は発行してもらえるらしい。

提出先が話の分かる学校なら良いけど、どうしても卒業証明書や成績証明書がないとダメとか日本の法律なんか知ったこっちゃない海外の学校に進学しようとおもったらかなり面倒くさいこといなるんじゃないだろうか。

ちなみに、成績証明書は封印されていて、開封しちゃダメらしい。高校時代の成績なんていまさら見たくもないけれど。

志望理由書

志望理由書は3種類あって、ひとつめはいわゆる職務経歴書である。ただし指定フォーマットがあるのでそれに沿って年代順に書いていくだけでいい。ふたつめは志望動機について書く。こちらは大学院でどういうことを学びたいか、ということを書く。最後のひとつは修了後になにをしたいか、というキャリアについて書く。どの書類も、普通に書けていれば問題ないはず。

参考になるかはわからないが、実際に提出したのはこんな感じの文章。

ayumin.hatenablog.jp

ayumin.hatenablog.jp

ayumin.hatenablog.jp

本試験

そんなこんなで、出願資格審査は無事に通過することができた。あとは審査合格の書類を同封して本試験の願書を送付するだけである。本試験は志望理由書に書いた経歴や志望動機、修了後の進路などについて7分くらいでプレゼンし、そのあと数分の質疑応答がある。

プレゼンは試験会場においてあるパソコンをつかって資料を投影してよいことになっていたので、事前に簡単な資料をつくってUSBメモリで持って行くことにした。プレゼンは慣れているので全く不安はなかったが、試験時間が休日の午前中だったので、朝ちゃんと起きれるかどうかというところが唯一不安なところだった。

当日の質疑応答ではやたらとIoTについてどう思うかということを質問されたのだけど、大学の先生たちも気になるキーワードなんだなあと思った。

合格発表

合格発表は理科大のホームページに受験番号が掲載される。無事に自分の受験番号があったので一安心。その後大量の書類が送られてきて慣れない書類対応で大変だったが、4月2日に70人の同級生と顔をあわせることができた。これから2年間、彼らとともに久々の学生生活をおくるんだなーと思うと感慨深かった。

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ちなみに東京理科大専門職大学院は、学部卒で社会人経験がない人はとらない方針らしく、今年の新入生の平均年齢はなんと42歳。同級生には会社を経営している人もたくさんいる。IT系の会社からきている人は少なくメーカーの技術者や研究所の人や経営企画的な職種の人が多いようだ。